契約自由の原則とは

 

契約自由の原則はいろんな種類がある

契約自由の原則は、次の4種類に分類されます。

1.締結自由の原則

締結自由の原則とは、契約自体を締結する(結ぶ)か締結しないかを自由に決定できる原則です。

2.相手方自由の原則

相手方自由の原則とは、相手方を自由に決定できる原則です。

3.内容自由の原則

契約の内容を自由に決定できる原則です。

4.方法自由の原則

口頭によるか契約書によるかなど、契約の方法を自由に決定できる原則です。

このうち、契約実務において最も重要な原則は、内容自由の原則です。内容自由の原則によって、契約当事者は、お互いの意思に応じて、柔軟な内容の契約を結ぶことができます。

 

契約自由の原則にも例外がある

ただ、契約自由の原則とはいっても、全が自由になるわけではありません。契約自由の原則にも、例外はあります。特に、ビジネスにける契約の場合は、なんらかの形で、契約自由の原則が制限されることがあります。

例えば、会社と従業員との関係のように、圧倒的に力関係に差があるような場合は、会社と従業員とが、あまりにも会社側に有利な=不合理な条件での契約を結んでしまう可能性があります。このような場合は、いかにお互いの合意があっても、契約内容はすべて自由に決定できるわけではありません(労働基準法)。

また、事業者と一般消費者との関係のように、契約に関する知識の格差があまりにも大きい場合は、消費者が、契約内容をよく理解しないまま、事業者に一方的に有利な内容の契約を結んでしまう可能性があります。このため、消費者側を保護ために、契約内容自体や契約を結ぶ過程にも、一定の規制がかけられています(消費者保護法)。

あるいは、保証契約や建設工事請負契約のように、契約書の作成自体が義務づけられていることもあります(民法・建設業法)。

このように、契約自由の原則が例外となる場合は、たいてい、なんらかの法律が関係してきます。ものによっては、法律違反となったり、最悪の場合は、懲役や罰金などの刑罰が科されてしまうこともありえます。ですから、ビジネスモデルを考案する段階で、契約実務のことも検討するべきです。

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